先ず、訂正です。
 アベベとマモの記事の中で、マモがメキシコの次のオリンピック(ミュンヘン)のマラソンでは銀メダルと書きましたが、正しくは銅メダルでした。理解力のあるなしで、二つ目のメダルの色は変わりましたが、その後の人生の顛末は多少、共通しています。

 今日は、さらに昔々のお話です。
織田幹雄氏と、南部忠平氏。このお二人のお名前は若い方でもご存知でしょう。織田氏は、日本人として初めて五輪で金メダルを獲得したトリプルジャンパー。南部氏は、その次の五輪でトリプルジャンプ日本人2連覇を果たした方です。このお二人は、織田さんが1学年先輩で、同じ大学で練習に励まれました。

 南部氏は、先に五輪で優勝した織田氏と一緒に練習をして常に目標とされていたようです。いつか織田氏を越える、ということを念頭に練習に励まれていたそうです。ところが、いつまで経っても越えられない。練習の量も質も負けていないはずなのに。

 ある日、合宿所の風呂場で南部氏が織田氏の背中を流していました。後輩が先輩の背中を流す、今昔を問わず体育会系では見慣れた光景です。ところが南部氏は、織田氏の背中を流していて、織田氏の背筋の凄さに気がつました。一口に背筋と言っても、広いです。どこがどのように鍛えられているのか、それを意識して背中を流し続けたそうです。以来、南部氏は背筋も意識してトレーニングし続け、記録を伸ばし、金メダルに繋げた、と言われています。

 私達がステップアップをするためのヒントは、至る所に転がってるはずです。他人から見れば詰まらないように見えることでも、自分の目標や日頃意識していることに引き寄せてみれば、途方も無いお宝だったりすることもあるはずです。ただ、それを見つけられるかどうかは、日頃から積極的に問題意識を持ち続けていられるかどうか、に係わっているのかも知れません。そして、どんな人の、どんな考え方や情報でも、謙虚に受け入れてみることは大切だと思います。その中から、自分の目標に照らし合わせて、その人自身が取捨選択すればいいのでしょう。

 先輩の背中を流す。どこにでもある風景、人によってはやらされているだけの行為。その中からもオリンピックで金メダルを掴み取るヒントを見つける人もいます。よく、サラリーマンは(だけに限らず)、オンとオフを使い分けろとか、会社を出たら仕事を忘れろ、という言葉を聞きます。しかし、電車の中吊り広告、他愛のない酔っ払いの会話……。自身をレベルアップできる為のお宝は、いつ、どこに眠っているか分かりません。気付きのきっかけを掴むには、オフはありません。
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