2010.12.27 結果的に!
 昨日、全国高校駅伝が開催され、男子は『結果的には』トラック勝負となり、鹿児島実業が逆転優勝しました。これまでも、高校駅伝では何度かアンカーでのトラック勝負で優勝劣敗が決まり、中には1秒差というレースもありました。見ている方も興奮し、感激したものでした。ただ、今回のトラック勝負は今までとは違って、見ていて何かスッキリしないものが感じられました。
 
 鹿児島実業のアンカーが、前を行く世羅高校の選手を捕らえたのはゴールまで残り1.3km。テレビを通しても、二人の走りの差は歴然で、そのまま一気に追い越して行くだろう、と見ていました。ところが鹿児島のランナーは世羅のランナーの背後にぴたりと付き、前に出ることはおろか、横に並ぶことすらもしようとしません。テレビ解説を待つまでもなく、トラックで決着をつけようとしている意思は明らかでした。

 世羅高校は、愛媛の中学で陸上をしていた私にとっては、瀬戸内海の向こう側にある、憧れるのもおこがましいくらいの駅伝の名門校です。一時期は、全国大会では目立った成績をあげられなくなっていましたが、応援は続けていました。ところが、数年前から、外国人留学生を走らせるようになってからは、余り、好きではなくなりました。今回も、3区の留学生でトップに立った世羅より、日本人(今日の新聞によれば全員が地元出身)ばかりの鹿児島実業を、アンカーが走るまでは応援していました。

 これまでの、トラック勝負は、アンカーの力がある程度、拮抗していて、襷を受けた時から、お互いが少しでも前に出ようと言う意思が伝わってきました。ところが、今回は、明らかに力に差があり、鹿児島の選手の方が力を残しているのが分かるのに、並ぼうともしない。まるで、蛙を睨み続けている蛇のようにすら思えました。

 勝負事なので、戦略があって、勝ちに拘る、というのは当然としても、高校生らしさを感じることが出来ませんでした。せめて、横に並ぶくらいの姿勢くらいは見せて欲しかったです。世羅の選手の、残り1kmを走っている時の心中を察すると、あのまま、一気に抜いていってあげた方が良かったように思えます。

 駅伝の最後のトラックで決着をつけるというのは、走っているほうにとっても、かなり気持ちがいいものだろうと察します。ヒーローにもなれるでしょう。ただ、今回のトラック勝負は、駅伝メンバー一人ひとりの一歩一歩の積み重ねというより、結果的にそうした、というような感じが拭えません。トラックに持ち込むまでもなく、残り1キロで勝負は決っすることができていたレースだったはずだからです。また、レースはゴール迄何が起こるか分からないので、決める時に決めておくことも大切なような気がします。

 だからといって、一時は1分14秒差もあったビハインドをひっくり返し初優勝した鹿児島実業の偉業が色あせるわけではありません。十分讃えられるべきことです。アンカーも冷静な判断で走りきったことには間違いはありません。これからも留学生チームに負けないで欲しい思います。一方で、世羅のアンカーがこれを糧に強い選手になってくれることも楽しみにしています。

 
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