時を得る

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 「加茂川の水、双六の賽、山法師」。平安時代に第72代の天皇になった白河天皇、その後院政を敷き都合43年間、時代の中枢にいた白河法皇にしてもなお、我が意のままにならないものが三つあったとか。それが氾濫を繰り返す加茂川、双六のサイコロが出す目、そして当時、都で教祖を繰り返していたという比叡山の僧兵のことで、三不如意と言われたそうです。現代では僧兵はおりませんが、自然災害やサイコロの目(宝くじの当選番号等も)は誰の意にも沿わないとことがあります。もっとも、今は不如意と言いますと、しばしば手元不如意と言って「今お金の持ち合わせがありません。」と言う意味で使われもしています。キヨタは年柄年中、手元不如意でございます。
 
 しかし、他にも我が意のままにならないものもありそうです。それは『時を得る』こと。これだけはタイムマシンでもできない限り難しいかも知れません。

 白河法皇が亡って丁度920年後の、1998年2月17日。長野で開かれた冬季オリンピック大会のジャンプ競技ラージヒル団体戦が行われました。この試合は各国4人ずつが全員2回ずつ飛び、その合計得点で順位が決まるというもの。ただ生憎当日は吹雪に見舞われ1回目が終わった時点で競技は一時中断。2回目を行うかどうかの検討が始りました。金メダルが期待された日本はその時点で4位。このまま終われば表彰台にも上がれません。何としても2回目を行いたい開催国日本。この時、ジャンプ台やランディングゾーンの整備に懸命になっていた係員やボランティア、そしてテストジャンパー達の縁の下の力持ちとしての活躍は、今もなお繰り返し報道されていますので、改めて紹介することでもないでしょう。ただ、キヨタがどうしても気になってしまうテストジャンパーが一人、います。

 この時のテストジャンパーは25人。その方たちの役割は、中断になっている間、何度もジャンプを行い競技続行ができることを確認してもらうことです。飛べなかったり失敗してしまうと競技は1回目で終わってしまいます。どれ程の思いで飛ばれたか、想像に絶しますが、その中にお一人だけ女性ジャンパー、しかも高校生がいました。今開かれているソチ五輪から女性のジャンプも正式な競技として認められ、金メダル最右翼として日本人選手の名もあげられていますが、当時は女性選手は殆どおらず、オリンピックはおろか、女性だけの大会も開かれていませんでした。無事、長野のテストジャンパーを務められた後も競技を続けられました。
 
 その後、女性選手による大会も多く開催されるようになり、2003~2007年にかけ活躍されました。そして漸く世界選手権に女性のジャンプ競技が初めて採用されたのが2009年。残念ながらこの時は参加できませんでしたが、2011年の世界選手権に日本代表として参加、ノーマルヒルで12位の成績を収められました。ただ、もしかしたらこの辺りがこの方の競技者としてのピークだったかもしれません。この方の背中を追いかけてきた若い選手たちにも、いつしかこの方を追い越して行きました。そして、今回、初めて五輪の正式競技となったソチへの参加をかけてのシーズンも振るわず、結局、選手としてはオリンピックのジャンプ台にはたてませんでした。もしも、が許されるなら、前回のオリンピックから女性ジャンプが正式競技になっていたら、との思いです。この方は、ほんの少しだけ、時の流れの先を飛んでいたのでしょうか。時が人を招き入れるのか、人が時を呼び寄せるのか。

 時と言えば、光秀。「とき(時)は今 あめがしたしる 五月哉」。その時彼は時を得たと思ったのでしょうか。なかなか時を得ることは難しいのかも知れません。

 今日から冬季オリンピックをテーマにした切手を紹介していきます(と言っても、40年位前の物ばかりです)。
 今回はジャンプ。
一番上は1968年のグルノーブル大会(アラブ首長国連邦のアスアルクハイマで発行された物です)。

左:同じくグルノーブル大会。発行はなんとパナマです。
右:グルノーブル大会。こちらもアラブ首長国連邦の一つシャルジャー発行です。飛び方が今様ではないですね。
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左:1964年(前回の東京五輪開催の年)、オーストリアのインスブルック大会の切手。発行はブルガリアです。
右:グルノーブル大会記念切手で、アラブ首長国連邦のウンム・アル=カインが発行しています。
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