安芸灘で「かっぱ」と出会う:岡村島探訪記 その2

 2年に一度の島探しの旅。愛媛県の島だけでもメンバーが訪ねたことのない島はまだ数多くあります。「どの島に行こうか」。それを決めるのは私の楽しみの一つです。決定権はほぼ私の手中にありますから、これまでの大三島、大島、馬島は私の出身地である今治の島。弓削島は子供の頃に海水浴に行った島。そして松山市の中島はトライアスロンレースで1986年から毎夏通い続けている島。そして今回は…。
どこにするかとは、一切迷いませんでした。『岡村島』と決めていました。昨年の秋から目星をつけていました。きっかけはブログとFBを通じて、岡村島島おこし隊の方と知り合いになったからです。そして、今年の正月休みには一人で下見にも出かけ、ここなら皆にも満足してもらえると思ったのです。

 岡村島は、瀬戸内海中部にある関前諸島の中の一つです。愛媛県と広島県の境にあります。行政区としては、かつては愛媛県越智郡関前(セキゼン)村でしたが、2005年1月に今治市と合併しました。周囲は凡そ11㎞、ミカン栽培と漁業が盛んな400人程の方が住む安芸灘(アキナダ)に浮かぶ島です。
 ただ、今治市に属するとはいえ、この島と今治市街地を結ぶ唯一の交通手段はフェリーか高速艇になります。今治・尾道間はしまなみ海道を使い車で移動できますが、岡村島は今治からは車では行けません。しまなみ海道の中ほどにある大三島から岡村島行きのフェリーもありますが、今治市街地からですと利便性に欠けます。どちらにしても船を使わなければ行けません。一方、本州の広島県呉市からは、安芸灘諸島の島々を結ぶ橋を通じて車で来島できます。四国の島にも拘らず本州とは陸続き、と言えるでしょう。その陸続きの道は「とびしま海道」と呼ばれ、岡村島はその終点(島から見れば始点)になります。とびしま海道はしまなみ海道と並びサイクリストで賑わい始めているようです。海岸線沿いの風光明媚な車の少ないコースは、のんびり派だけでなく、ロードレーサーでのトレーニングには最適です。夏は至る所にきれいな海水浴場もありトライアスロンの練習にもお勧めできます。

その岡村島に行き先が決まった次の楽しみは、移動方法の選択です。例年は東京発の夜行バスに乗り翌朝に今治に着く、という日程でした。少ない休日を有効に過ごすには夜行バスは便利です。ただ、今年は『青春18きっぷ』を使って各駅停車を乗り継いでの旅を考えました。私は近年、何度かこの方法で横浜から今治まで帰省したことがあり、もともと鉄道ファンということもあって、この切符は有効に利用しています。今回は費用的にも格段に安く、高齢化しつつあるメンバーの体力的にも耐えられるうちに、一度は経験してもらいたいと提案、他の参加者も幸い面白がってくれました。
 それでも、この移動法の問題点は二つ。その1。東京から今治まで各駅停車を乗り継ぐとすれば、今治に最終23時17分に到着するには、途中の食事の時間も考えると東京駅5時20分に乗らなければなりません。さすがにこれはキツイ。そこで選んだのは大阪まで各停で、大阪から愛媛県の東予(トウヨ)港行きフェリーに乗り換え、上陸後は連絡バスを使って朝7時に今治駅に到着するルート。これなら朝9時に出れば良いし、夜はフェリーで寝られるので楽なはずです。四国にフェリーで渡るのもまた、楽しからずや、との思いもあります。運賃は青春18きっぷと合わせても凡そ8,000円で夜行バスより安上がり。ただ一つ、このルートでは、大阪までの電車内でのビール代や昼食、大阪でのフェリー待ちの間の飲食代を考えますと、結局はトータルでは高くつくことになるには違いない、とは思われました。
 
 そして、いよいよ出発当日。7月31日、合計年齢249歳の男女4人が横浜駅を出発、大阪をめざし9時19分発の熱海行きに乗り込みます。下り電車ですから、都心に向かう通勤電車とは逆方向。擦れ違う通勤客をよそ眼にゆったりとシートに座り込みました。小田原を過ぎたあたりから太平洋が望め、青い空には夏の雲が湧き立っています。良い夏休みを迎えられそうだ、と気分も高揚。ただ、ビールはまだお預けです。10時前でワイシャツ姿の乗客もちらほら見えますから遠慮もあります。

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熱海で25分ほどの待ち時間。その間に売店でビールとつまみを購入。乗り換え後の電車内で控えめに本日最初の乾杯。まだ12時前ですからね。さらに2度乗り換え、昼食の目的地、浜名湖近くの新所原駅にある『駅のうなぎ屋』に着いたのが14時半頃。今回の各停乗継の旅の目的の一つです(単に私が行ってみたかっただけのことですが)。ここはJRと隣接する天竜浜名湖鉄道の新所原駅構内にある、鉄道ファンの間では知られたお店です。乗車券売り場脇で注文をし、駅事務所の裏側にある店内で食事をします。大きなうな丼を食べながら、本日2度目の乾杯。メンバーは満足してくれたようで、選んだ甲斐がありました。メンバー高齢者は既に日本酒に移っていますが、ここまで横浜から約250㎞、ここから大阪まで約270㎞。まだ半分なので、酔っぱらうわけにはいきません。

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 おなかを満たした後、豊橋で乗り換え大垣を目指します。名古屋17時頃通過。この辺りから仕事帰りの方が増えてきました。ちょっと気が引けますが、私たちも普段はちゃんと仕事をしているので許してね。少し飽きてきたころですが、車窓には、岐阜城、関ケ原、伊吹山と次々と現れ、気を紛らわせてくれます。
大阪駅には19時45分到着、まだ日は暮れ残っています。フェリー出航までまだ2時間。梅田地下で、串カツを手に3度目の乾杯した後、フェリー乗り場へ移動。ここで大阪在住のメンバー一人と合流、今回の大人の夏休み旅のメンバーが勢揃いとなりました。

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かつては阪神と四国、九州を結ぶ航路は多数ありましたが、本四架橋が完成してからはめっきり少なくなってしまいました。その数少ない航路の一つが今回乗船したフェリー。大阪南港フェリーターミナルと愛媛県西条市の東予港を結んでいる大型フェリーです。船内にはレストランや展望室、海の見える大浴場もあります。船内では夏休みとあって、遠征に行くサッカー少年団や、しまなみ海道を目指す多数のサイクリストとも乗り合わせました。私たちは風呂で一日の疲れと汗を流した後、4回目の乾杯。船上から神戸の夜景を眺め、明石海峡大橋を潜った後、明日も良い一日でありますように、と願って眠りにつきました

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いいなあ!

いいなぁ!読んでるだけでワクワクします、続きが楽しみ!

各駅停車で四国、は、高校生の頃やったことがあります。当時は今のような乗り心地のよい電車ではなく、113系でしたから、お尻がいたくなり、途中から辛かった思い出が。でも、あの優雅さはまた味わいたい。いつか働きバチでなくなったら、またやりたいです。

フェリーも乗りました。最近は瀬戸内海の船はどこもかしこも廃止になってきてしまってますが、しまなみ海道の素晴らしさを堪能するにはやはり船だと思います!

岐阜城・関ヶ原・伊吹山・・・
確かに、物思へる車窓です。 私が眺めたのは
日暮れ時を過ぎ、そろそろ闇迫る頃あい。

合戦の鬨の声を聴かせ、入り乱れて戦う兵たちを浮かび上がらせました。

ガビーさん

 大人4人の各停の旅も楽しかったです。思ったほど車内でのビールは進まなかったのですが(笑)。
 
 子供の頃乗った関西汽船。今治から朝、神戸に着いて仰ぎ見たポートタワーは都会のシンボル、という感じでした。
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努力は必ず報われるとは限りません。しかし、努力をしないと何も始まりません。いくつになっても努力を続けステップアップしていたいと思っています。

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